ファンタジーと言えば「ハリー・ポッター」のように魔法を使って悪と戦ったり、「指輪物語」のように異世界の話を思い浮かべる方も多いでしょう。
R・A・マカヴォイのデビュー作「黒龍とお茶を」には魔法は出てきませんし、舞台はちょっと昔のサン・フランシスコです。わかりやすい派手さはありませんが、とても上品で味わい深い、素敵なファンタジー小説です。
娘のリズと連絡が取れなくなったマーサ。彼女はロングと名乗る中国紳士と出会います。
この紳士、実はかなり昔から生きてきた龍のようですが…。
ストーリーはリズの探索を中心に進みますが、惹かれあっていくマーサとロング氏の関係が素敵です。
お茶を飲みながらじっくり読みたい小説です。
続編も気になりますが、まだ翻訳されていないようですね。気長に待ちたいです。